芸術係数blog - ニコラ・ブリオーの「オルターモダン宣言」
20世紀のモダニズムが西洋を発祥の地とするなら、オルターモダニティは地球全体に散らばった様々な文化のエージェント間の交渉や議論から生まれる ものだ。それは中心を持たず、多言語的だ。オルターモダニティの言語は翻訳の言語である。20世紀のモダニズムと違って植民地主義の抽象言語は使わず、ポ ストモダニズムのようにアートを起源やアイデンティティの問題に閉じ込めたりしない。
私たちは字幕が偏在し、吹き替えが全面化した世界へ向かっている。今日のアートはテキストとイメージ、時間と空間、それらを編み込むつながりを探すのだ。アーティストは記号であふれた文化の風景を横断し、複数の表現やコミュニケーションの間の経路を創造する。
アーティストは「旅する人」になる。それはオルターモダンの時代の旅人のモデルとなる。記号と形式の間の彼の軌跡は、現代的な運動、旅、横 断の体験の証言となる。この進化は制作方法の変化にあらわれる。新しい形式が出現しつつある。空間と時間の両方に引かれた線によって、到達点ではなく軌跡 を具現化する、旅という形式。凝固した空間-時間
ではなく、放浪の過程を表現する形式。